【命の燃やし方を読んで】

自己啓発

「命を燃やす」とは”自分らしく全力で生きること”

『命の燃やし方』
著:鈴木大飛
出版社:講談社
発売日:2025年8月
ジャンル:自己啓発

ー前略
しかし我々は、その便利さと自由の代償として「退屈」を手に入れた。別の言葉で言い換えるなら、私たちは生きがいを失ってしまったのだ。自動化が進んで仕事が奪われたり、他人の価値観に晒され続けたことにより、自分の存在意義が曖昧になったり、時代の進化はいつのまにか我々を蝕んでいった。
その結果、やりたいことがわからず、なんとなくやる気が出ず、死んだように生きている人間でこの世は溢れかえっている。

命の燃やし方 はじめに

①種を探せ

才能とは”自分らしさを見つけ、それを磨き上げた先に生まれるもの”
”自分らしさ”とは他人と違う癖や傾向、価値観のこと
自分には才能がないと思っている人は自分という人間を理解できていないだけ。
才能とは与えられるものではなく、自分で見つけ、磨き、育てるもの

本書では自分らしさを”種”に例えてわかりやすく説明している。
種を植えようとしてもその種の特性を知り環境にあった場所に植えなければ芽は出ないし、花は咲かない。
人間も同じで自分を理解せず、間違った環境に身を置けば「命を燃やす」ことはできない。

①ツールを用いた自己分析
MBTI、クリフトンストレングス、モチベーショングラフなど
→自分の癖や傾向に慣れてしまい、自分では気づきにくい価値を気づかせてくれる。
全てを鵜呑みにするのではなく、「当てはまる部分」「違和感を覚えるのはなぜか」自分の感覚と照らし合わせ自分なりの言葉に再構築していくことが重要。

②自己対話による反省
心を動かした出来事(最近嬉しかったこと、人生で一番の失敗など)を自分で自分に問い、答えていく。
答えに対し深く掘り下げていくことで、根底にある価値観や承認欲求が見えてくる。
問いの質が思考の質を決める。表面的な問いではなく、自分の感情や行動の裏にある動機を掘り起こすような問いを立てる

③他者からのフィードバック
家族、友人、恋人など自分と長く関わっている人に「自分はどのように見えているか」を尋ねてみる。
自分の主観では気づけない”他者からの視点”を取り入れることで自己認識と他己認識のギャップに気づける。
誰にフィードバックをもらい、どう受け取るかが重要

これらを実践し、自身も知らなかった自分らしさを見つけ、理解することができたら次に進む

②種を試せ

①で見つけた”種”を実際の行動を通してより深く理解する
自分で見つけた自分の特性を外に出て試す
特性の中にも得意、不得意があったり、苦手だと思っていたことの中にも得意なことが隠れているかもしれない。
具体的かつ実践的に検証することでより深く種を理解することができる。

③種を植えろ

種を探し、試すことができ、自己理解のレベルが一定以上に達した者にこそ取り組む
自己理解に基づいて自らの特性が最大限活かされる”土壌”を見極め、そこに種を植える。
=自分にとって適切な環境を選び、そこに身を置く。
①と②の制度が高ければ高いほど身を置く場所は明確になる。
①と②の制度が低ければ命の燃えない環境に身を置くことになる可能性がある。だから、①②の制度を上げておく必要がある。
環境選びにおいて最も重要なのは「自分らしさ」と選ぶ環境が合っているかどうか。

④種に栄養を与えろ

種を植えただけでは満足せずに、花を咲かせるために水やり、日光を当てるなどの手をかけてあげる必要がある。=自分に合った環境に身を置いたら、そこからは自分の個性や才能が健やかに伸びていくような”栄養”を自ら意識的に与えていく。
『自分にとって栄養になるか』を選別し自分に合った栄養を与える

0章まとめ

0章を簡単にまとめると
自分の才能、特性を知り、その特性に合った環境に身を置き、自分に合った栄養を与えることで命を燃やすスタートラインに立つことができる。まだスタートラインに立っただけで、ここからの1章がゴールへのヒントである。

これを知らないが故に、土日を生き甲斐に愚痴、不満で溢れる金曜日の夜を過ごす人間がこの世の中にはこんなに存在するのかもしれない。
自己を知ることでやっと命を燃やすためのスタートラインに立つことができる。
この自己を知るという過程が1番険しい道のりな気がします。
0章で1番印象的だったのは「置かれた場所で咲きなさい」に違和感を覚えている部分です。
与えられた場所に順応しようとする姿勢は美徳ながら、自分の可能性を閉じ込めてしまう可能性があるという考えにハッと気付かされました。

1章を総じて

1章全体を通じて強く思ったことは”自分の解釈の仕方を改めよ”ということです。

我々は怒った事実を変えたり、現実を思い通りに動かすことはできないが、自分の捉え方や感じ方はコントロールすることができるのだ。
幸せになれるかどうかは、環境ではなく、物事をどう解釈するかという”視点選び”にかかっている。
幸せな人間とは、シンプルに幸せでいることを決め、物事の捉え方を自ら選び取っているものである。
(08世界一不幸なあなたへ)

運がいい人間になりたいのなら、「自分は運がいい」と思い込めばいい。運とは、「物事をどの視点から捉えるか」という極めて現実的な思考習慣の問題だからだ。運がいい人間の周囲で特別に良いできごとが起きているわけではない。彼らは単に、あらゆる出来事を「運がいい」と解釈する能力に長けているだけだ。
(30運はスキル)

この世で起きているすべての出来事は、事実としてではなく、解釈を通して個人の中に取り込まれていく。
(39解釈の奴隷)

出来事そのものに良い悪いの価値を与えているのは、常に人間の解釈である。つまり起きた事実はひとつでも、それをどう受け取るかはひとそれぞれということだ。
(43性格はメガネ)

今自分が置かれている環境から「なんで自分だけ」「他の人は今頃」とネガティブなことを考えることが多くなり親とも衝突することが増え、不安、焦りは大きくなる一方でした。
捉え方によっては、今この状態だから時間を確保できるしこの時間を有意義なものに使えるチャンスが私にはあります。今の自分だからこそ、この”解釈”というワードについては響くものがありました。

YouTube、本、アーティスト活動、様々な活動で確実に結果を残してきたグループを引っ張っているリーダーであるやまとさんが27年間かけて積み上げてきた知識が詰まった1冊を手に入れることができました。
私より遥かに色々な経験をしてきて、ここまで登り詰めた人だからこそ見えたものを私たちは経験せずともこの1冊から学ぶことができます。それはものすごく価値あることだと思います。本書から学んだことを活かさないほどもったいないことはありません。1:97:2の法則で命を燃やします。

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